中根秀夫 作品集:木戸駅と Ⅰ
この冊子は「木戸駅と」(Gallery Nayutaにて発表)のシリーズの前編として、福島県双葉郡楢葉町で2013年9月、2015年6月、2016年8月、2018年2月に撮影された写真をまとめたものです。
2013年9月のこと、友人と偶然に辿り着いた土地。目の前に開けた「美しい」風景。その場所が福島県双葉郡楢葉町前原・山田浜地区だと、後から調べて知ることとなります。楢葉町は福島第一原発の20キロ圏内にあり、当時、町内全域に避難指示が出ていました。2015年、楢葉町の避難指示解除に伴い、JR常磐線は震災以来不通となっていた広野~竜田駅間の運行が再開します。この美しい土地を訪ねたく、そして初めて「木戸駅」に降り立ちました。以来何度かこの場所を「行き来」しましたが、その度に思うのは「東京」(私が住む近隣県を含めた広義の東京として使っています)と「フクシマ」の非対称性であり、震災と原発事故の「外部」の者として、同時に無自覚に「福島から来る」東京電力の電気を使って来た当事者」として、この小さな過疎の地を通して考え続けること、そして美術家として、そのことに自覚的であり続けることについてです。「傷」や「痛み」について何度も問い直し、現在に至ります。
表紙はグレーのボード紙に金色の文字を活版印刷しています。「糸ミシン中綴じ」というちょっと変わった製本です。
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中根秀夫 作品集:木戸駅と Ⅰ
[写真・テキスト] 中根秀夫
[編集・デザイン] 中根秀夫
[発行] 2020年10月4日
hideonakane.com
[商品仕様] ソフトカバー 24ページ B5
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