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ちいさなくに /木戸駅と

冊子の発売を開始しました。

本稿は、2013年9月に初めてこの場所に、福島県双葉郡楢葉町の木戸駅から海に向かうこの土地に、降り立ってから後2021年2月までの7回の訪問の手記(ブログ)を収録したものである。テキストは旅の記録であり、また福島と東京電力管内に住む自分との距離についての考察でもある。今回、冊子としてまとめるにあたり、加筆・修正は行っている。東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から10年の月日を経てもいまだ解決を示すことのできない、私たちの「くに」について、そして私たちの「日々」について考えている。


ちいさなくに/木戸駅と
in a small realm / #Kisostation

[著者] 中根秀夫
[編集・デザイン] 中根秀夫
[発行] 2021年12月1
hideonakane.com
[商品仕様]  A5中綴じ片観音表紙 24ページ

販売価格(税込)¥990 送料別(¥200)


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空と

#rosemary

#ちいさなくに

rosemary

ちいさな

rosemary

大規模改修は終わったわけではなく、廊下のシート貼りやドアの塗装などが終わるのは年末頃だと思うのだけど、とにかく建物全体を覆っていた幕と足場は先週に撤去された。うちのベランダのハーブたちは9月の暑さで全滅し、今年はいくつか実が付いていたレモンは瀕死の状態だ。

「植木置き場」と称する日陰の片隅に設置された共用スペースに置き、完全に枯れたと思われたワイルドストロベリーからは新しい芽が出ていた。生命力の強さに驚く。驚いたといえばローズマリーもだが、すでに老木で土は苔むし盆栽のようだしもうダメだろうと置き場に放置したが、逆にのびのびと新しい枝がたくさん出てきた。

ベランダ園芸はとりあえず一からやり直しだが、まあ、終わったらまた始めれば良い。それだけの話ではある。

#ちいさなくに
#rosemary

「ちいさなくに」レコーディング

先日都内の録音スタジオで、渡邊ゆりひとさんの「ちいさなくに – in a small realm」のレコーディングに立ち会ってきました。

去年2020年の3月28日土曜日、初めての緊急事態宣言の発令の翌日の、中根が企画した映像作品上映会「ちいさなくに – in a small realm」内での「中根秀夫新作映像プロジェクション+渡邉ゆりひと ヴォーカル・インプロヴィゼーション ライヴ」での初演作品となり、今回はヴォーカル部分の録音を恵比寿のスタジオで行いました。

初めての緊急事態で誰もが右往左往する状況で、当日のライブは30名程の方にご高覧賜りました。翌週にはホール自体が閉じましたのでまさにギリギリのタイミングでの発表でした。当日の二つのイベントのうち、かみむら泰一さんとの「@もういちど秋を」かみむら泰一即興ライヴは「アートにエールを!   try to remember 2020」の方で公開いたしました。

一方で、懸案となっていた渡邊ゆりひとさんとの作品「ちいさなくに – in a small realm」は、諸事情が重なり当初の予定よりだいぶん遅くなりましたが、作品の一般公開に向けてようやく一歩目を踏み出した感じです。今後編集作業を経て、オンラインで公開・販売していく方向で手筈を整えていくことになろうかと思います。どうぞお楽しみに。お知らせまで。

写真は今回の録音風景と、さいたま市民会館うらわ ホールでのライブ。

フェルメールにも似た
中根秀夫新作映像プロジェクション+渡邉ゆりひと ヴォーカル・インプロヴィゼーション ライヴ

 蜜蜂が訪ふ 風を待つことの

 蒼い蕚を點さうと
 たゞ あの氣爽さだけ
 覺醒めさせる
 こゝ いまいまが
 幻であつ たとしても

 朝(あした)には

 若い柄長(えなが)の番がやつてくるから
 こゝ運ばれる 飛行のあたゝかさだけ

 何時しか その唇許に
 甘やかな 囀りを傳へる ことの
 祕められた 緋色の犠牲を供へても

  渡邊ゆりひと

[Stay out, stay home] 終わりました

ご挨拶が大変遅くなりましたが、ギャラリーナユタで開催いたしました中根秀夫展 [Stay out, stay home]は、無事に終了いたしました。会期を通してご関心をお持ちいただきましたことを心より御礼申し上げます。また、このような折に会場までにお越し頂いきましたこと、感謝の念に堪えません。ご挨拶がかなわなかった方は失礼いたしました。

2021-02-20 06:07

さて、[Stay out, stay home] は、総じて言えば「距離」に関する展示でした。「家に居続けること」と「家の外に居続けることは」等価でありながら、それは著しく「距離」が隔たっている。各々が、様々な場面として思い浮かべることができるはずです。

会期中にも何度か尋ねられましたが、自分は震災・原発事故の当事者ではなく、彼らの本当の痛みや悲しみは知るべくもありません。とはいえ私たちは、等しく福島に立地した「東京電力の電気」を使用してきたた当事者であり、広野にある火力発電所からは、現在に至るまで東京に向けて電気を送り続けているのです。

最初に自分が福島県双葉郡楢葉町にある、この美しい風景を湛える前原・山田浜地区に降り立ったのは、2013年9月1日ことでした。そのちょうど1週間後、9月8日に2020年のオリンピック開催都市が東京に決まったのです。復興五輪、アンダー・コントロール。どこまでも軽い言葉と引き換えに。でも考えてもみてください。10年経った今でもPTSDを抱えている方は少なからずおられます。

では自分はどうなのか。他者の悲しみに寄り添うことの不可能性について。

Stay out, stay home

英国海峡の方から吹き寄せられた雲が
私達の最後の日曜日を台なしにしてしまった。

「冬が来る」ジュール・ラフォルグ (吉田健一 訳)

▶︎HPを更新しました。是非ご覧ください。

https://hideonakane.com/works/2021SS.html

▷早見堯さんのテキストはこちら。

https://hideonakane.com/text/2021SOSH_hayami.html

▷ギャラリーナユタのオンラインショップはこちら。

https://www.gallerynayuta.com/2021/08/04/online-gallery-shop-hideo-nakane-stay-out-stay-home/