風景も大きく変わった。瓦礫の処理作業も終了し、仮置き場だった敷地の「囲い」も取れ、大量に積み上げられた黒いフレコンバッグの背は低くなり、その外側は厚手のシートで丁寧に覆われている。しかし考えるまでもなく、その「大量」の除染廃棄物は、「大量」に中間貯蔵施設へと移動をするだけだが。
遠くに見えるのは広野の火力発電所。もちろん首都圏に電気を送るのがその役目だ。それから海岸線を覆い尽くす「巨大堤防」は完成した。河岸はコンクリートで固められ、そこから美しい弧を描いて高い堤防に接続する。
- 楢葉町内居住者集計表(令和元年10月30日現在)表によると、前原地区が40世帯82人、山田浜地区40世帯92人となっている。避難指示解除前の住民登録数はそれぞれ16世帯41人と21世帯50人。