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rosemary

去年の段階で、自分は「東京オリンピック2020」の代替案を持っていて、それは何人かの友達に話したし、あるいはSNSでも書いたかもしれない。「オリンピックは中止し、代わりに同時期にパラリンピックのみを開催する」というものである。テレビの放送枠を全て使ってパラリンピックを放映する。今までほとんど目にすることがなかったパラ競技が、連日連夜テレビで流れる。きっとみんな見ると思う。パラリンピックが新聞の一面に載る。SNSを彩る。

オリンピックとパラリンピックの実行委員会が協力しあい、国と東京都が手を取り合い、1年間かけて、皆で心を尽くし知恵を尽くせばこのコロナ禍でも必ず実現できる。街も全てバリアフリーにする。オリンピック出場が決まっていた日本選手団にはボランティアに回ってもらおう。何しろ彼らはスポーツを熟知している。もちろん体力もある。ワクチンも打ってもらおう。スポーツ選手の目線からパラリンピックを考えるのは彼らにとっても有意義だろう。海外選手との交流も得意だ。苦しみに耐える飲食業の方も「それならば協力しよう」と思うかもしれない。もちろん補償をしよう。お店を閉じている間バリアフリーに改装し国はそれに補助金を出す。オリンピック反対派だって力を貸してくれるかも。意見がどんどんと出されパラリンピックにますます豊かな実りをもたらすだろう。

たとえそれが無観客になっても、ボランテイアをしたオリンピック選手らには応援に行ってもらおう。酷暑のコロナ禍に小中学生を駆り出すのではなく。オリンピアンが自分のSNSで呟けば、多くの人にパラスポーツそしてスポーツ全体の意義が伝わるだろう。それはオリンピック憲章にもかなうはずだ。テレビの視聴率は上がり、スポンサーも喜ぶだろう。「ああ、パラリンピックにして良かったな」と自らの協賛を誇りに思うだろう。海外のメディアも注目し日本の評価は上がるだろう。「日本はオリンピックは開催できなかったが、それ以上に素晴らしい祭典を演出した」。ガーディアンもワシントンポストも絶賛すれば内閣の支持率も爆上がりだ。

でもまあ、そんなことは決して起こらなかったし、残念ながら今の日本には所詮無理な話である。先日の音楽家とパラリンピック実行委員会の対応を見て本当にゲンナリした。さようなら私のニッポン。うつくしいくに。


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