8月28日(火)より、埼玉県川口市にあります旧田中家住宅で開催されるグループ展、「はるかな時のすきまで A plus viewing 02 – ephemeral / eternal」に参加いたします。
本展覧会は、様々なメディアに取り組む若手・中堅作家と金属造形作家の故中村隆氏の計8名による作品を、旧田中家住宅の洋館・和館と、離れの茶室に展示するものです。
旧田中家住宅は、味噌醸造業・材木商として財を成した4代目田中德兵衞(1875-1947)により建設されました。德兵衞は本業に加え、埼玉味噌醸造組合理事長、南平柳村村長、埼玉県会議員、貴族院多額納税者議員などの要職に就いた人物で、迎賓を目的としたこの建築は、大正12年(1923)に木造煉瓦造三階建の洋館が竣工、昭和9年(1934)には和館部分が増築され今に至ります。意匠が尽くされた和洋折衷建築は、現在、川口市立文化財センターが国登録有形文化財として管理しています。
昨年6月に開催した「海のプロセス−言葉をめぐる地図(アトラス)」展(都美セレクション グループ展 / 東京都美術館)以来、ほぼ1年を経た今回の展示では、洋館2階の「書斎」と「座敷(一部)」、および離れの「茶室」に間借りをし、写真、ガラス・鏡、絵画作品等、新旧9点を出品いたします。ご多忙のところ大変恐縮ですが、この機会に旧田中家住宅の建築と共にご高覧賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
なお主催側の都合により、9月22日(土)〜24日(月・祝)は「茶室」での展示(私は3点を設置)がご覧いただけないことをお詫び申し上げます。
中根秀夫
深い紫色をしたこの花は日本の企業が開発した遺伝子組み換え植物である。空き瓶に差し、窓辺の陽に透かしてみる。自然には青い色素を持たない花。一般植物との交雑を避けるという理由から南米エクアドルの温室で栽培され、日本には切り花でのみ空輸されることが許されている。