フリオ・ゴンサレス展/ボッティチェリ展

1月30日 フリオ・ゴンサレス展


世田谷美術館ほとんど会期末直前、駆け込みで世田谷美術館の『フリオ・ゴンサレス展』を見ました。「スペインの彫刻家―ピカソに鉄彫刻を教えた男」というサブタイトルのように、実はとても有名な人なのですが日本では初めての回顧展、そしてこれがとても良い展覧会なのでした。

フリオ・ゴンサレス(1876-1942)はピカソに「教えた」ということですが、1920年代末、金工職人として培ったガス溶接の技術でピカソと共同制作をすることによって(個人的にはピカソは彫刻の方が好きです)同時代の芸術からの影響を受け、50歳を過ぎて彫刻家として自分の道を切り開き、10年ほどの活動をもってその生涯を終えたという人です。

とてもロマンチックで美しい抽象彫刻で、空間に対する柔らかな感覚はピカソよりも優れていると思います。初期の「菊」を模した金工作品なども現代に通じる彫刻作品のように感じました。内戦・戦争の時代をどう生きたかにも興味がありますね。1月31日まで。

 

1月27日 ボッティチェリ展


東京都美術館東京都美術館で『ボッティチェリ展』を見ました。ボッティチェリというと「プリマヴェーラ」や「ビーナスの誕生」のような、ある意味ではアクの強い絵が代表作なのでしょうが、今回の出品されている20点あまりの作品は繊細で美しい絵肌が印象的でした。

ボッティチェリの師のフィリッポ・リッピや、フィリッポの息子でボッティチェリの弟子であるフィリッピーノ・リッピの作品を通してみると、それぞれの画家の作風の違いもさることながら、一つの時代の流れを強く感じます。ボッティチェリはメディチ家の保護の下で活躍をするわけですが、ロレンツォの死後はサヴォナローラの影響を受け、そのサヴォナローラも処刑され、そしてボッティチェリは絵を描くことをやめてしまう。フィリッピーノは早熟で才能豊かな画家で、ボッティチェリとはライバル関係にもなるわけですが、その作品からはすでに憂いをはらんだ時代を生きているという感じがしますね。4月3日まで。

そういえば10年ほど前に「ベルリンの至宝展」で見たビーナスが忘れられません。「ビーナスの誕生」からビーナスを抜き出して背景をを黒く塗りつぶしたような巨大な絵なのですが。覚えてる人いるかしら?


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